腹圧の話し③~腹内側系と背外側系~
前回までは,
無意識化で使われる筋肉を意識的に鍛えることへの疑問をお伝えさせて頂きました.
そもそも,
意識的に筋肉を動かすときと,無意識に動くときとでは使用される神経経路が異なります.
意識的に動かすときの神経経路は,
外側皮質脊髄路や赤核脊髄路など,大脳皮質を経由する経路です.
総称して背外側系または外側運動系と呼ばれ,
主に四肢の遠位部(主に手足)の運動を司っています.
対して,無意識に動かすときの経路は
橋・網様体脊髄路や前庭脊髄路など,大脳皮質から直接的な連絡を持たない経路となります.
これらは腹内側系または内側運動系と呼ばれ,
主に四肢近位部・体幹の動きを司っています.
また,この2つの経路にはある関係性があります.
それは,
背外側系を優位に使用している場合は腹内側系の働きは抑制される
というものです.
つまり,意識的に筋肉を使っているときは無意識化での働きは弱くなってしまう,
ということになります.
そのため,前回の記事に記載したような意識的な筋トレで体幹の筋肉を鍛えてる間は
無意識化での働きは抑制されてしまうのです.
その結果,腹筋はバキバキに割れてかっこよくなります!
しかし,腹圧の改善については効率的とは言えないと思われます.
そして腹圧の改善が乏しいため,せっかく蓄えた力も十分に発揮できないのです.
では,どうしたら無意識下で働く腹筋を鍛えられるのか?
おすすめはこちらの『うつぶせゆらゆら体操』です!
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BiNIアプローチセンターの舟波先生・山岸先生らが考案された体操で,
意識的に鍛えるのではなく,無意識化での腹圧調整が可能です.
ここまで長々と記載してきましたが,方法はとってもシンプルなものをご紹介させて頂きました(笑)
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